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ベターハーフは何処にいる
第5章 ちゃんと知りたい
昼過ぎにサブウェイのサンドイッチとスープを手に、
森田くんが部屋に来てくれた。
既に3時過ぎてたから、
ランチというより、オヤツの時間だった。


「小松さん、これなら少し食べれるかな?」

「わっ!
ありがとう!
お腹空いてたの」と2人で向かい合ってペロリと食べると、

「その食欲なら、ライブ、行けそうかな?」と言って、
おでこに手を当ててくれる。

「うん。
熱も下がったみたいだね?」


「支度、するね?」と言うと、

「じゃあ、豪の部屋で待ってる」と言って、
森田くんは一度部屋を出た。


私はシャワーを浴びて髪を乾かして、
森田くんからお土産に貰ったワンピースを着る。

お化粧は苦手だから、
眉を描いてイブサンローランのリップだけ塗った。


バイカラーの小さいマトラッセとお揃いのバレエシューズで、
準備終了。

豪ちゃんの部屋に行った。


息を呑んだような顔で、
「可愛いな」と言われて、

「素敵なお土産、
ありがとう」とぎこちなく笑った。


「随分、早いね?
女の子って、凄く準備が長いと思ってた」


…それ、翔子さんと比べてる?


「良かった。
凄く似合ってる。
サイズとか、心配だったけど。
僕、こんな格好で良い?」と言いながら、
携帯とお財布をポケットに入れてる。

「充分、素敵じゃない?
席は確保されてるから、
一杯だけ軽く飲んで、会場に行きたいな?」


「体調、大丈夫?
まあ、なんかあったら背負ってでも連れて帰るけど」と笑ってくれた。
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