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ベターハーフは何処にいる
第7章 スキャンダル
翌日の飛行機で帰国すると、
実家に行って両親に話があると言った。


大学4年の時に、
薬を飲まされて強姦されたこと。

豪ちゃんが病院に付き添って処置した後もずっと寄り添ってくれたこと。

そして、その相手から、私の画像を取り戻そうとして、
殴ってしまったことで警察に連行されたこと。

示談が成立したのは、
私を庇って私のことを最後まで言わなかったことにつけ込むように相手から示談を求められたからだった。

別に豪ちゃんのお父様が揉み消したりもしていない。


ママは泣きながら聴いていて、
パパは頭から湯気が見えるくらい怒り心頭だった。


今回のスキャンダルの報道合戦も、
その相手方かそれに近い処からリークされてる筈で、
それには豪ちゃんのお父様の選挙絡みの嫌がらせもあると思うってことも言った。


その上で、
相手を訴えることにしたからって言うと、
ママはびっくりして卒倒しそうになってしまった。

パパも眉毛を上げて止めようとする。


「だって、このままじゃ、
豪ちゃんが悪者のままでしょ?
そんなの絶対に嫌。
それに、悪いことをした奴が、
平気な顔してるのも許せない。
あのね。
そいつ、画像を消したって言ってたけど、
多分、クラウドにバックアップ取ってて、
私に嫌がらせで動画と写真、送ってきたことあったの。
そこにバカだから、
声も入っていて、
特徴的な黒子とかも映ってるから、
証拠になるの。
病院に行った時、
シャワー浴びてしまってたけど、
ナカにまだ、体液残ってたから、
DNA鑑定もしてあって、
手首とか縛られた時の傷跡の写真も撮ってあるから」


「本当に、やるのか?」


「うん。
パパが止めてもやるよ」


「そうか。
判った。
うちの事務所で担当しよう」


「パパ、ありがとう」


「忙しくなるな?」


そう言って、
パパは私を抱き締めてくれた。
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