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ベターハーフは何処にいる
第7章 スキャンダル
お風呂にお湯を張って、
豪ちゃんの手を引いてバスルームに入る。

シャワーのお湯を出して身体をゆっくり洗ってあげる。
熊みたいに大きくて、
可笑しくてクスクス笑ってしまう。


シャンプーもついでにしてあげようと、
「豪ちゃん、座って?」と言うと、
正座をするから、
なんだか私に怒られてるみたいだった。


ゆっくりシャンプーしてから、
トリートメントもしてあげて流すと、
さっぱりした顔になった。


「愛ちゃんも洗ってあげる」と言って、
私のことをお父さんみたいに洗ってくれて、
シャンプーもしてくれる。


その後、入浴剤を入れてバスタブに2人でのんびり浸かった。


「はあ。
弾丸ツアーで蜻蛉返りしたから、
疲れた。
隣に大きいおじさんが座ってたから、
なんか狭くて、身体もガチガチになっちゃった」と言うと、

「出たら背中、マッサージするよ?」と豪ちゃんが笑う。


「髪も乾かしてくれる?」


「勿論だよ?」と言って、
豪ちゃんがザブンとバスタブから立ち上がると、
お湯が大きく揺れて顔が濡れてしまった。


「やだ。
溺れちゃう!」と言うと、
慌てて私を引っ張り上げてくれようとして、
また、2人で滑ってバスタブの中に座り込んでしまった。


そして、見つめ合いながら、
指を絡めてゆっくりキスをした。


手の大きさは全然違うのに、
しっくりと落ち着くようなフィット感で、
「帰ってきた」という気持ちになれた。


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