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非モテ革命軍
第3章 漆黒のアジト
[20XX年7月2日 0時45分 神奈川県某所・郊外の別荘地帯]
首都高のコンクリートの壁が途切れ、トラックは闇に包まれた郊外の幹線道路へと滑り出し、いよいよ街の外れへと向かっていた。
窓を打ち付ける雨脚は、さらに激しさを増していた。
車体を激しく揺るがす強風も、地鳴りのようなうねりを上げて吹き荒れている。
やがてトラックは、広大な別荘地帯へと差し掛かった。
そこはバブル期に乱開発された場所で、アスファルトの道路沿いにはモダンな建物が並んでいる。
その境界に踏み入るころには、あれほど猛威を振るっていた雨脚が、嘘のように弱まっていった。
補修されることのない路面は亀裂を走らせ、散乱した枝を車輪が噛むたび、車体が激しく跳ねる。
闇夜のなか、ヘッドライトの光が照らし出すのは、この国の経済が狂乱の絶頂にあった時代のなれの果てだった。
東京の富裕層やエリートたちが競って買い求め、華やかなパーティーや不義の密会に明け暮れた享楽と愛欲の街。
だが、バブル崩壊後の長引く経済の低迷は、こうした地方のリゾート資産の価値を完全にゼロへと叩き落とした。
管理する者も訪れる者もいなくなった別荘の街は、時代の敗者たちが置き去りにされたまま、漆黒の森のなかで静かに朽ち果てていくだけのゴーストタウンと化していたのだ。
街路灯の消えた深い闇のなか、蔦が絡まり、ガラスの割れた窓が黒々と口を開ける別荘の群れが、まるで無数の巨大な墓標のようにトラックの脇を通り過ぎていく。
それはかつて栄華を極めた者たちの墓場だった。
やがて、その最奥に、往時の威容を誇ったであろう鉄製の重々しい門扉が闇の中から浮かび上がった。
錆びついた門は片側が大きくひしゃげ、侵入者を拒むどころか、冷酷にその腹へと飲み込もうとするかのように口を開けている。
「堂島だ」
指揮官がインターコムで低く告げると、一人の兵士が現れて門を押し開いた。
重い金属音が闇に響く。
鬱蒼と茂る森の奥に、巨大な洋風建築がひっそりと佇んでいた。
トラックは泥水と枯れ葉を盛大に跳ね上げながら敷地内に侵入し、そのまま静かにガレージへと車体を滑り込ませた。
外の世界の喧騒から完全に切り離されたその場所で、淫虐の宴が幕を開けようとしていた。
首都高のコンクリートの壁が途切れ、トラックは闇に包まれた郊外の幹線道路へと滑り出し、いよいよ街の外れへと向かっていた。
窓を打ち付ける雨脚は、さらに激しさを増していた。
車体を激しく揺るがす強風も、地鳴りのようなうねりを上げて吹き荒れている。
やがてトラックは、広大な別荘地帯へと差し掛かった。
そこはバブル期に乱開発された場所で、アスファルトの道路沿いにはモダンな建物が並んでいる。
その境界に踏み入るころには、あれほど猛威を振るっていた雨脚が、嘘のように弱まっていった。
補修されることのない路面は亀裂を走らせ、散乱した枝を車輪が噛むたび、車体が激しく跳ねる。
闇夜のなか、ヘッドライトの光が照らし出すのは、この国の経済が狂乱の絶頂にあった時代のなれの果てだった。
東京の富裕層やエリートたちが競って買い求め、華やかなパーティーや不義の密会に明け暮れた享楽と愛欲の街。
だが、バブル崩壊後の長引く経済の低迷は、こうした地方のリゾート資産の価値を完全にゼロへと叩き落とした。
管理する者も訪れる者もいなくなった別荘の街は、時代の敗者たちが置き去りにされたまま、漆黒の森のなかで静かに朽ち果てていくだけのゴーストタウンと化していたのだ。
街路灯の消えた深い闇のなか、蔦が絡まり、ガラスの割れた窓が黒々と口を開ける別荘の群れが、まるで無数の巨大な墓標のようにトラックの脇を通り過ぎていく。
それはかつて栄華を極めた者たちの墓場だった。
やがて、その最奥に、往時の威容を誇ったであろう鉄製の重々しい門扉が闇の中から浮かび上がった。
錆びついた門は片側が大きくひしゃげ、侵入者を拒むどころか、冷酷にその腹へと飲み込もうとするかのように口を開けている。
「堂島だ」
指揮官がインターコムで低く告げると、一人の兵士が現れて門を押し開いた。
重い金属音が闇に響く。
鬱蒼と茂る森の奥に、巨大な洋風建築がひっそりと佇んでいた。
トラックは泥水と枯れ葉を盛大に跳ね上げながら敷地内に侵入し、そのまま静かにガレージへと車体を滑り込ませた。
外の世界の喧騒から完全に切り離されたその場所で、淫虐の宴が幕を開けようとしていた。

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