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第5章 同窓会

「伸樹君……ごめんね。」

すると伸樹君の動きが止まる。

「どうすれば許してくれるのか、私には思いつかない。」

床に手をつきながら、もうどうしたらよいか分からず、ただうつむくだけだった。

その時だった。

伸樹君が、後ろから私を抱きしめた。

「もう２度と、他の男に抱かれないで。」

「伸樹君……」

「俺だけのモノになって。俺だけだって誓って。」

私は振り返って、伸樹君を見た。

「うん。私には、伸樹君しかいないよ。」

「香美さん……」

「もう2度と、浮気はしないから。」

そして伸樹君と唇が重なった。


「香美さん、一生離さないからね。」

私はフッと笑った。

「一生なんて、分からないよ。」

「分からないからこそ、香美さんと作っていきたい。」

久しぶりに、伸樹君の笑顔を見たような気がした。