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愛しの茉莉亜
第10章 突然の別れ
目覚めると病室だった。


「ゆ…う!優!」

「松本君!」


目の前には居るはずのない母の顔と、何故か綾がいた。


「良かったあ。あんた、車に跳ねられたのよ!
幸い大した事ないし、軽い脳震盪と打撲だそうよ。母さんびっくりしちゃったわよ」


「…ごめん、母さん」


さらに母は喋った。


「綾さんみたいなしっかりしたお嬢さんが居てくれて良かった。母さん、お店もほったらかしなのよ」


両親は田舎で小さな酒屋を営んでいた。
父一人残してきて、気がかりだった事だろう。


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