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花の香りに酔う如く
第23章 エピローグ〜月下美人に寄せて
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今年も月下美人の蕾が少しずつ膨らむのを観ながら、
慧兄さんと空に連絡をする。
あの幻想的な花の香りに包まれながら、
3人がかりで沙羅ちゃんを歓ばせてあげようと思う。
…水野の父も…?
いやいや。
そんなことは出来ないなと呟いて、
沙羅ちゃんを観る。
「律さん?
どうしたの?」と、
あどけない顔で僕の首にぶら下がるようにして、
キスをしてくれる。
3人目の男の子を産んだ後、
僕達兄弟は同時にパイプカットの手術を受けた。
沙羅ちゃんの負担を考えたからだけど、
そのおかげで妊娠の心配をすることなく、
愛し合えるようになった。
何もしないで、
ただ眠る夜も幸せで、
愛し合う夜はもっと幸せで、
こんな日がずっと続くことを願っている。
色々な花の香りを嗅ぐ度に、
色々な沙羅ちゃんを思い浮かべては、
また、翻弄されたり、
狂おしいほどの想いをする。
それは、慧兄さんも空も同じかもしれないけど、
花の香りで沙羅ちゃんを味わっているのは僕だけかもしれない。
そう思いながら、
沙羅ちゃんを引き寄せてそっとくちづけをした。
(完)
慧兄さんと空に連絡をする。
あの幻想的な花の香りに包まれながら、
3人がかりで沙羅ちゃんを歓ばせてあげようと思う。
…水野の父も…?
いやいや。
そんなことは出来ないなと呟いて、
沙羅ちゃんを観る。
「律さん?
どうしたの?」と、
あどけない顔で僕の首にぶら下がるようにして、
キスをしてくれる。
3人目の男の子を産んだ後、
僕達兄弟は同時にパイプカットの手術を受けた。
沙羅ちゃんの負担を考えたからだけど、
そのおかげで妊娠の心配をすることなく、
愛し合えるようになった。
何もしないで、
ただ眠る夜も幸せで、
愛し合う夜はもっと幸せで、
こんな日がずっと続くことを願っている。
色々な花の香りを嗅ぐ度に、
色々な沙羅ちゃんを思い浮かべては、
また、翻弄されたり、
狂おしいほどの想いをする。
それは、慧兄さんも空も同じかもしれないけど、
花の香りで沙羅ちゃんを味わっているのは僕だけかもしれない。
そう思いながら、
沙羅ちゃんを引き寄せてそっとくちづけをした。
(完)
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