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ひまわりの花束
第28章 自分の気持ち
体調も良くなり、いつもの様に次々と書類を作り、確認をする仕事が続いていく。

仕事の間、こっそりデザイン画を作成するそうさんの姿を見ては目があい、慌てて逸らしてはドキドキしていた。

水曜日の夜、思い切ってそうさんにメッセージを送る事にした。

「今週の金曜日の夜はお忙しいですか?もし良かったらご飯食べに行きませんか?」

短い文章なのに何度も打ち直して、平凡な文章になってしまった。

どうしよう?そう思っているうちに送信ボタンを押してしまっていた。

「あ、送っちゃった」1人ドキドキしていると、手の中で着信音がして慌ててしまう。

そうさんからだ!更にドキドキしながら電話に出る。

「ちーちゃん?金曜日空いてるけど、どうしたの?」
スマホから聞こえて来るそうさんの声が弾んでいるようで、いつもより大きい気がする。

「もし予定が無かったらご飯でもと思って」

「ちーちゃんからのお誘い断るつもり無いけど」

「あはは・・・」そうさんの勢いに笑ってしまう。

「良かったです。そうさんのリクエストはありますか?」

「ちーちゃんと一緒だったら何でも良いけど。あ、他に誰か誘っているの?」

「いえ、そうさんだけです」

「そうなんだ」どこかホッとした声が聞こえてくる。

「誰か誘った方が良かったですか?」ちょっと余裕が出てきて聞いてみる。

「ちーちゃんと2人の方が良い」そうさんの答えに、自分で聞いていて恥ずかしくなる。

「あ、お店決めて、また連絡しますね。ありがとうございます。おやすみなさい」

「うん、おやすみ。ありがとう」

そう言って電話が切れた。

通話が終わったのにまだドキドキしている。

これで良い。

これで良いんだ。

自分に言い聞かせながらお店の検索をした。
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