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ひまわりの花束
第11章 ひまわり畑
午後の日差しの中、エアコンの効いた車内は心地良く、ぼーっと遠くを眺めおしゃべりをしながら、近くの駅まで送ってもらった。

「小島さんのひまわり畑ありがとうございました。とても綺麗で素敵でした」

ひまわりの花束を抱え車を降りる。

「また明日」そう言ったそうさんを見送った。

さてお買い物でもして帰ろう。今夜は何にしようかな?と駅前のスーパーに向かって歩いて行く。

ふと見た反対側の歩道に見慣れた姿を見つけた。

「明先輩」

ドキンとしながらもう一度見ると、隣の白いワンピースを着た髪の長い女性と手を繋いで歩いている。

汗がにじみ出る。

なんだかここにいてはいけないような気がして、慌ててひまわりの花束をギュッと抱える。
どの位そうしていたか分からないけれど、そっと目を開けると、反対側の歩道を歩く明先輩の姿はもう無かった。

「ふーう」大きく息を吐いて、もう買い物は止めて帰ろう。
足取り重く、部屋に帰った。
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