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第12章 花火の夜

唇が達していない方の胸は大きな手で、強く、弱く維持され、もどかしく感じてしまう。

感じてしまう自分の感情が嫌なのに、僅かに腰が浮いてしまう。

照明を落とした部屋に、薄っすら笑ったそうさんの顔が見降ろしてくる。

恥ずかしくなり、顔をそむける。

「嫌じゃないよね」

そうさんの指が、下着の上からそっとなぞって来る。

指先が往復する度に快感が湧き上がってくる。

ギュッと唇をかみしめて声を出さないようにこらえる。

声を堪える事に夢中になり、気が付くとそうさんの指が直接触れていた。

柔らかな指の動きに「あっ」と短く声が上がる。

私の反応に気が付いてか、入り口をなぞっていた指が少しずつ入ってくる。

気持ちいい。