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ひまわりの花束
第13章 クリスマスイルミネーション
翌日も、資材カタログのページめくり調べていると、そうさんに呼ばれる。
「このデザイン、どんなイメージ?」と1つのデザイン画を見せられる。
それは海に近い、公園のデザインだった。
海をイメージして青色がメインで、ポイントのオレンジ色が優しいはずなのに、なぜかドキドキしてしまう。
あ、これ去年のクリスマス、明先輩と見に行ったイルミネーションに似ている。
風が強くて、とても寒い夜。手袋していても手が冷たくて、手をつないだまま明先輩のコートのポケットに手を入れて温めて貰ったんだ。でもきれいなイルミネーションをずっと見ていたいって我がまま言って、風邪を引きかけたんだった。
次々鮮明に思い出せる。
気が付くとすーっと涙が流れてしまった。
ハッとして、気付かれないように涙を拭いた。
何も言わない私を見て、そうさんが困った顔をする。
きっと涙に気付かれてしまったのだろう。
気まずい空気の中
「ありきたりのデザイン過ぎたかな?やっぱり止めとく」
苦しそうに呟くようにそうさんがデザイン画を閉じた。
その後も仕事だと割り切って、アシスタントを務めた。
打ち合わせで訂正が入るだろうから、まだしばらくは、イルミネーションのアシスタントは続くだろうけど、先の事は今は考えないでおこうと思った。
「このデザイン、どんなイメージ?」と1つのデザイン画を見せられる。
それは海に近い、公園のデザインだった。
海をイメージして青色がメインで、ポイントのオレンジ色が優しいはずなのに、なぜかドキドキしてしまう。
あ、これ去年のクリスマス、明先輩と見に行ったイルミネーションに似ている。
風が強くて、とても寒い夜。手袋していても手が冷たくて、手をつないだまま明先輩のコートのポケットに手を入れて温めて貰ったんだ。でもきれいなイルミネーションをずっと見ていたいって我がまま言って、風邪を引きかけたんだった。
次々鮮明に思い出せる。
気が付くとすーっと涙が流れてしまった。
ハッとして、気付かれないように涙を拭いた。
何も言わない私を見て、そうさんが困った顔をする。
きっと涙に気付かれてしまったのだろう。
気まずい空気の中
「ありきたりのデザイン過ぎたかな?やっぱり止めとく」
苦しそうに呟くようにそうさんがデザイン画を閉じた。
その後も仕事だと割り切って、アシスタントを務めた。
打ち合わせで訂正が入るだろうから、まだしばらくは、イルミネーションのアシスタントは続くだろうけど、先の事は今は考えないでおこうと思った。