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ひまわりの花束
第14章 夏季休暇何する?
渋滞が続き、次のパーキングで休憩することになった。
パーキングも観光客が多いのか、混雑していた。
トイレ休憩を済ませ、建物の外に出ると、そうさんが案内図を見ていた。
ホットコーヒーとアイスコーヒーを買ってそうさんの所へ行く。

「コーヒー飲みませんか?ホットとアイスどちらが良いですか?」

「アイスかな」
アイスコーヒーを渡すと
「あっちにドックランがあるんだって、見に行かない?」
そうさんが指さした方を見ると、緑が一段と濃い柵の中に大型犬と飼い主さんがフリスビーで遊んでいた。

「賢い!」フリスビーを上手にキャッチした犬に声をかける。

「ちーちゃん、犬が好きなんだ」

「飼った事ないです。飼いたいなと思うことありますが」

飼い主さんに向けて、嬉しそうにしっぽを振っている姿がとても可愛い。

「そろそろ行こうか」そう言ってそうさんが手を繋いでくるので、俯きながら手を繋いで車まで歩く。

「渋滞で、退屈しちゃうね。眠かったら寝てて良いからね」

「コーヒー飲んだから大丈夫です。それよりも運転大変ですよね」

「そんなに気にしてくれるの?じゃあ、がんばったご褒美が欲しいな」

「ご褒美?」

「ちーちゃんが疲れていなかったら、俺の部屋で何か料理教えてよ。いつもお弁当持ってきているでしょ」

突然の提案に返す言葉が出てこない。
嬉しそうに、繋いだ手を振りながら歩いて行くそうさんの顔を見ると、断りにくい。

渋滞している車の中で、どうしようと思いがぐるぐるしていた。
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