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特別棟の獣~After story𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎ 🕊
第10章 臨月~陣痛
俺はベッドの横に椅子を持ってきて百合の頭を撫でた。
「仕事大丈夫?」
「大丈夫」
「本当に…?まだ産まれるまで大分かかると思うけど」
「大丈夫、百合と一緒にいる」
だって陣痛って男には耐えられないくらい痛いんでしょ?
百合が苦しむって分かってるのに仕事してる場合じゃない。
それに出産の時は休むって親父にも言ってあるし、さっき電話した時も親父も「百合ちゃんについててあげな」って言ってくれたし。
俺がついててあげないと……
そう思ったけど、次の日の朝、俺は自分が無力な事に気付かされる──…