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貴方を諦めます
第1章 彼は女誑し
私、日比谷 香織(20)は、高校の頃からずーっと片思い中である。
今日も今日とて、彼は大学内で人気者。
─────涼くんだ〜!!カッコイイ!!
そんな女の子の甲高い声が周りから聞こえてくる。
「ほんと人気者だね、涼くん」
そう言うのは、私の隣で日替わり定食を黙々と食べてる親友の美紅。
実は私が片思いしてる相手は、あの人気者の須賀 涼なのだ。
声の方へ顔を向けると、また今日も違う女の子と歩いてる。
「今日は可愛い系かぁ……」
「そろそろ諦めたら?涼くんが誰かに本気になんてならないって」
「やっぱりそうだよね~」
何度同じ会話をしたんだろう。
諦めようと思っても、いざ涼ちゃんを目の前にするとその気持ちは吹き飛んで、やっぱり好き!!ってなっちゃう。