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貴方を諦めます
第17章 彼との時間
涼ちゃんが「透の事は放っといていいよ」と言うから残りのご飯を食べていると視線を感じる。


「透くん、そんな見られてたら食べにくいんだけど」

「すんません…、謙虚だなって思って」


謙虚?この会話の中に謙虚なるところなんてなかったような気がするけど…



「香織、飲み会誘われてたけど行くの?」

「うん、ずっと断ってたからそろそろ行っとかないと」

「じゃあ迎え行く」

「タクシーで帰るから大丈夫、ありがとう」

「…………」



涼ちゃんが迎えに来たら顔を合わせた課長とかが怪しむだろうし、涼ちゃんの仕事に支障が出るのは申し訳ないから。


それに、最近涼ちゃんと過ごす時間が増えてどうしたらいいか分からなくなってるのも事実。


涼ちゃんの気持ちに応えたいけど、もう学生じゃないから簡単に付き合うってことができない。



年的にも、次に付き合う人と結婚したいと思ってるから慎重になってる部分もあるし……
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