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貴方を諦めます
第20章 通じ合う心
抱き締められていると涼ちゃんの温もりを感じられて安心する。


涼ちゃんの首に腕を回して抱き着くと、フワッと身体が浮いていきなりの事でビックリした私は「わっ」と可愛くもない声が出てしまった。

ソファに座る涼ちゃんの膝の上に横抱きにされていて、こんな経験初めてだから急に恥ずかしくなる。



「涼ちゃん…っ、重いから」

「重くない」

「涼ちゃんは慣れてるかもしれないけど…、私のこういうの慣れてないから…」

「俺も香織が初めてだけど?」




なんか信用ならない…


あんなモテてたから涼ちゃんは女の人の扱いに慣れてるはず。


それに比べて私は付き合ったことがあるのは正樹だけだし、それも1年くらいしか続かなかった。

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