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貴方を諦めます
第6章 貴方を諦めます
涼ちゃんに逆らうなんてできなくて、私はやっぱりまだ好きなんだと思い知らされる。


「香織こっち座る?」


「え?」


「窓際でいつも空眺めてたからこっちの方がいいかと思って」


私のこと、見てたの……?


そう思うだけで心臓が飛び出そうになる。


少しでも私の事、気にしてくれてたの…?


「ううん、大丈夫」


久しぶりの涼ちゃんの隣にドキドキして顔すらまともに見れないよ…。


早く講義終わらないかな…。


こんな時、美紅がいてくれたら心強いのに。








.
.


90分の講義が終わった。


あとは帰るだけ。


バッグを持って席を立とうとすれば、左腕を掴まれた。
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