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貴方を諦めます
第6章 貴方を諦めます
「もう諦めるから……」
「え?」
「今までずっと執拗かったよね…、でももう終わりにするから…」
ヤラせてくれない女なんて涼ちゃんからしたら必要ないもんね。
涼ちゃんは優しいから、言わなかっただけだよね。
一応、邪魔しないように他の女の子が涼ちゃんに話しかけたり、講義が終わったら離れるようにしてたけど、きっと迷惑だったよね。
涼ちゃんの隣は講義中だけ私の居場所だったけど、それも今日で終わりなんだ。
分かりきっていた事なのに、実際凄く悲しくて、寂しい。
あ…、
駄目だ……、
泣きそう……
「何言ってるの?香織────」
「涼ちゃん…、ずっと大好きだったよ…」
これ以上一緒にいたら、また諦められなくなる。
だから涼ちゃんは何か言いかけていたけど、それを遮って最後に伝えたいことだけ発して走り去った。