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密会
第1章 🌹April🌹
何で...今...?
両手が自由になったのはいいが、悦楽に浸っていた私は、急に物足りなさを感じてしまい、結局両手を頭上で組んだまま、意図が読めない彼を見つめた。
「あぁあああ!ヤァ!!!!」
すると不敵な笑みを浮かべた彼は、私の感じる部分一点を刺激し始めた。
何が...どうなって...?あっ...でも気持ちいい...
もぅ...イキそう...
状況が全く読み込めないが、加速するピストン運動により絶頂が間近となった私の耳元で、ふいに彼が囁いた。
「私の名前を。」
そう言われて、私は首を傾げながら「...日比谷教頭?」と舌足らずな口調で答えると、彼は目を細めた。
「黎一で構わない。」
下の名前を提示してきた彼に対し、私は「黎一さん」と呼ぶと、満足そうに彼は微笑んだ。
「堪らないな。」
ボソリと呟いた彼の低音が鼓膜に伝わり、ゾクリと身体が震えた。
蛇みたいな目...。
果てる間際に見た彼の、虎視眈々と獲物を狙う狡猾な目に見詰められ、仄暗い喜びを感じながら、私は絶頂を迎えた。