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密会
第3章 🌹June🌹


事務作業、授業準備、生徒対応。
慌ただしい高校の昼休みを過ぎて、5限目に入った職員室は、静かで落ち着いており、何人かの教師がリラックスしながら昼食を取っていた。

「美月ちゃん、お疲れ様。」

購買で売れ残っていた焼きそばパンの袋を開封していた所、溌剌とした声が聞こえて、目線だけを彼女に向ける。

「お疲れ様です。三原先生。」

声の主は2年B組の担任教師かつ学年主任の三原先生だ。声楽部の顧問も担当していて、パワフルな彼女は、何かと校内でも目立つ存在である。

「美月ちゃんも、5時間目休みなんだね。」

「そうなんです。お休み重なるの久しぶりですね。」

「本当そうよ。お陰で積もりに積もったガールズトークが出来なくて、ウズウズしてたわ。」

ビビットカラーの服を着こなし、明るい声色で話す彼女の年齢は、とてもじゃないが40歳には見えない。
実年齢よりも若く見える彼女は、昼飯が入ったコンビニ袋を自分のデスクの上に置き、私のデスクの隣に腰を下ろした。

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