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密会
第1章 🌹April🌹
「失礼致します。」
まるで校長室に入るように、恐る恐る室内に足を踏み入れる。茶色と白のダスマスク柄の壁に、キングサイズのベッド。拡張ベッドボードにはオレンジ色の光が当てられ、黒とゴールドを基調とした部屋はムードな雰囲気に包まれていた。
「いつまでそこに突っ立っているんだ?」
革張りの2人掛けレザーソファーに座り、凛とした声で呼びかけた日比谷教頭の声に、私はビクリと肩が震えた。
すぐさま駆け寄ると、長いソファーの端の方に腰を下ろす。
「そんなに距離を置く必要性があるのか?」
若干棘を含んだ彼の声に、私は渋々ゆっくりと空いていた距離を詰めると、強引に肩を抱かれ、ますます身体が密着するのを感じた。