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私のお部屋
第12章 淫乱娘
圭一がトイレから出ると
由香が泣きじゃくりながら
靴を履いているところだった。
「待て由香!
出ていくな!!」
圭一は思わず「由香ちゃん」ではなく
「由香」と呼び捨てにした。
それは圭一が由香を自分の女にするんだという
意思表示でもあった。
「圭一さん…」
靴を履いて、今まさにドアを開けようとする由香を
圭一は羽交い締めするかのように
背後からしっかりと抱きしめた。
「やっぱり由香を捨てるなんて無理だ!
僕には由香が必要なんだよ!!
過去なんてどうでもいい、
僕は今の由香が好きなんだ
由香と幸せな未来を築きたいんだ!!」
嬉しい!
嬉しい!!
嬉しい!!!
由香の瞳から新たな涙が次々と溢れた。
しかしそれは、先ほどまでの
別れを決意した悲しみの涙ではなく
過去なんてどうでもいいと告白してくれて
自分を選んで貰えたという喜びの涙だった。
「もう、どこにも行くな!
ずっと僕と暮らすんだ
パパ活もやめてしまえ!
僕が由香を養ってあげるから!!」
由香を抱きしめる圭一の腕に力が入った。
きつく抱きしめられて苦しいほどだったけれど
それとは逆に心がどんどんと軽くなり始めていた。