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幼馴染の重すぎる愛
第15章 fifteen
「愛結?」
染み付いてしまっている恐怖は簡単には克服ができないのかもしれない。
誰かと目が合う度にヒソヒソと噂が聞こえ、悪口を言われていることを思い出してしまった。
咄嗟に琉生の後ろに隠れても、震える手は止まってくれない。
「もう帰りたい…」
「あと卵と牛乳だけ取ってくるからレジで並んで待ってて。すぐ戻ってくるから」
「琉生…っ」
私の声は届かず、琉生は走って行ってしまった。
でも琉生は1分も経たないうちに戻ってきた。
あんな事があったのに、やっぱり私は琉生に頼ることしかできない。
琉生なら何があっても私を守ってくれると知ってるから。