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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第6章 【渦巻く愛憎と独占欲に囚われても…】





「アフターピル、飲んどいてね?」




「え…?」




まさか亨さんからそんな言葉を聞くとは思わなかったから突拍子もなく低い声が出た。




「ごめんね、やっぱり皆の前でとかやめる……十和子が興奮するかなって思って言ったけど十和子の気持ち無視してたなって……無視して暴走したらその場で止めて欲しい……何も言わずに離れていくのだけは絶対にやめて…?お願い」




こういう素直なところ、また惚れさせるのね。
ズルいな、その言い方。
額にキスを落として抱き締める。




「うん、ちゃんと言うね?まずは、失神させるほどするのは2人きりの時だけにしてね?」




「わかった………ごめんなさい」




年上なのに年下みたい。
許して……と上目遣いで沼らせる。
良いよと言っても何度も謝ってきた。
反省してる……嫌わないで、と呆れるくらい何度も。




「愛してます、亨さん」




死ぬまでにあと何回言えるのだろうね。
安心してね、あなたを嫌いになったりしない。
エヘヘと笑いながらリビングの盗聴器を外す。
ごめんなさい…と小さくなる亨さんを横目に気付いてたところ全部取り外した。
3つあったよ。
最後の1個だったのかな、取り上げたら「あっ…」て情けない顔。




携帯のGPSも消した。
「要らないでしょ?」って圧掛けて。
こんなことしても私への独占欲が消えるはずはないと知っている。




「じゃ、携帯取り上げる?ベッドに括り付けて寝室から出られないようにする?私を檻の中に閉じ込めちゃおうか?」




そう言いながらソファーに押し倒していく。
本当のお仕置きは亨さんの方だったね。




「良いの?閉じ込めて……」




落ちていたネクタイを拾い亨さんの両手を縛った。




「閉じ込めたいの?外の世界に行けないように監禁する?」




「………ダメだ、そんなことしたら本気で嫌われちゃう……耐えられないよ、十和子はずっと俺の腕の中だけど自由を奪いたい訳じゃない」




「そうよね、もう……私が居ないと生きていけないんだよね」




「十和子の居ない人生は………考えられない」




「うん、じゃ、今は私が亨さんを独占するね?」と縛った手は頭の上。
視線だけでゾクゾクしてるの?
失神させた罰も与えなきゃね。








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