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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第6章 【渦巻く愛憎と独占欲に囚われても…】





リビングに戻ると宅配便だったことに安堵したのか、立ち上がる中岸さん。
テーブルの上に荷物を置いたら
「朝食中だったんですね、すみません」ともう腰の低い隣人さんに戻っていた。




何も答えず片付けていると案の定、キッチンに立つ私を後ろから抱き締めてくる。
手が止まるので亨さんや一颯くん以外はあまり好きではありません。
持っていたスポンジさえ元の位置に戻させ舌を絡ませてくる。
行動を遮られるのは冷めてしまいます。
そんなこと、1ミリも気付かず己の欲を満たしているのでしょうね。
そんな男には少々罰を与える方が良いのかも知れません。




スイッチが入ったかと思わせる素振り。
首に手を回してキスを受け入れる。
トロンとした目が私を離さない。
お互い既婚者で相手が居るにも拘らず、朝から堂々と不倫してるなんてね。
今に始まったことではないけれど、時々俯瞰的に見てしまう。




「こんな朝早く来るのって息子だと思ってました」




「義理の…?そういえば息子さんとも身体の関係がお有りでしたね」




「私の脳内では朝一番に息子に抱いてもらう一択でした」




「酷いな、私でがっかりされてるのですか?」




「えぇ、とっても」




「私より気持ち良いセックスを?」




「私の愛する人の血を受け継いだ子ですもの」




「その魔性さがどんどん私を虜にしていくんだ、後悔はさせませんよ、今は私で我慢してください」




「我慢…?どうして私が?あなたが今から息子になれば良いだけじゃなくて?」




「え…?それは、どういう……」





今度は私から手を引いてソファーに座らせる。




「教えましょうか?私が義理の息子とどんな風にセックスしてるのか」




「え…?」




興味がある顔してるじゃない、とクスクス笑う。
いつも聞き耳立ててるだけじゃなくて体験させてあげる。
耳を甘噛みしながら「主観セックスを味わってみて」と私がリードでするセックスを展開していく。




形や長さ、感触なんかは違うけど、妄想することで脳を誤魔化す。




「ハァハァ、一颯くん好き……」




もう切り替わった私を何も言わずに受け入れてくれている。
臨機応変、さすがですね。
その方が燃えるので最後までそのままで居てください。








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