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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第6章 【渦巻く愛憎と独占欲に囚われても…】
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そう言われて疼いてる。
「また一颯あたりが来るんじゃないか」とも言われ頬を赤く染めてる私に牽制のキスマークを。
その煽りが逆効果だということも把握してやってるのかしら。
もしかしたらもうすでに新しいカメラが設置されてるかも知れない昂揚感が更に身体を疼かせる。
亨さんを見送り、家事をしながら朝食を食べていると鳴り出すインターホン。
早速来たのね、と出てみると。
「え……?」
一颯くんだと思っていたから凄くリラックスした感じの緩めな感じでモニターも見ずに出てしまったけれど、まさかお隣さんだったとは。
いつもより気を抜いていた私に微笑んで挨拶された。
「あ………おはようございます」
「旦那さん、行かれましたよね?」
「はい」
彼は隣人の中岸さん。
時々やって来ては私の身体を貪り食うちょっとした悪魔です。
私から始まった関係ですので何も言えませんが、一颯くんではないとわかり落胆したのがバレたのか壁に押し倒すようにして唇を奪われました。
しまった、パーカーの下はタンクトップ、セットアップのショートパンツです。
「ちょっと…中岸さんっ」
「昨日も声が聴こえてた……あなたの喘ぐ声におかしくなりそうでしたよ」
すでに熱くなる股間を押し付けてきている。
この人も独占欲強めな人。
泳がせ方さえ間違わなければ骨の髄まで蕩けるようなセックスをしてくれる。
待ってくださいと言おうとした瞬間、再びインターホンが鳴る。
固まるもすぐに私は中岸さんにリビングで待つよう促した。
立ち姿でわかる。
訪問者は配達員の和泉くんだ。
ドアを開けて顔を見せたらクシャッと笑う。
「お荷物こちらで間違いなければサインか判子お願いします」
その場でサインして受け取るも何かを言いかけた唇を人差し指で止める。
自分以外に誰か居るとわからせる為。
すぐに察した彼はボソッと私だけに聴こえる声で「明日休みです」と伝えてきた。
「ありがとうございます」
言葉ではそう挨拶してドアを閉めるけど、動作でわかったかな。
頷いたら“行く”ってこと。
首を横に振れば“会わない”ということ。
密かに決めた2人のルールだ。
少しの間、放置していた分、うんと可愛がってあげなくちゃ。
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