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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第8章 【戻れないのなら一緒に乗り越えてください…】





「どうしてだろうね?キミが頭に浮かんで離れなかったから」




最初に見つめ合った時より長く見つめ合えてる。
真っ直ぐキミを見て口角を上げた。
手を差し伸べて「帰ろっか」と言えば少し泥濘んだ所を一緒に歩いてくれる。
自然と手を握り合って。




そのまま車に入るのは申し訳ないからと、靴まで洗って来てくれた時にはもう2人の距離は近かったよね。
私のヒールをしゃがんで履かせてくれる。
「ありがとう」と言って車に乗ったけど。
まだお互いにシートベルトは着けない。




沈黙だけどきっと私たちは会話してたよね。
身体ごとこっちに向いてくれて。
視線を合わせたらもう離れなくなった。
海辺、潮風、日が沈む、人も居ない場所。
波の音が2人を引き合わせる。




「勘違いしても良いですか…?」




まさか、キミから罠に掛かりにくるなんて。




「ん……?」




「全部、聞きました、あなたが既婚者であること、僕と変わらない歳の息子さんも居る事も……」




「うん」




「でも、僕の事を思い出して会いに来てくれたって勘違いしても良いですか?」




「勘違いじゃないよ、事実……だから」




「………困ります、そんな風に言われたら」




「うん………だからごめんね?変なこと言って、よし、帰ろう」




前を向いてシフトノブに手を掛けたら上から重ねてきて再び視線を奪ってくる。
意外と勇気あるんだね。




「まだ走らせないで……」




手汗、凄いね。
まだ緊張してる…?
一応、人妻の手握ってるけど。
自覚はあるよね?
その上で仕掛けさせてもらうけど。




「うん、走らせない……まだ一緒に居る?」




時計を見て、また視線を戻して。
なんて答えたら良いのかわからないみたい。
百面相なのがウケる。




「ウソウソ、冗談だよ、走らせない訳にはいかないね、航平くんを送り届けなきゃだから、お家までナビしてね?」




そう言うのに手は離してくれなくて。




「もう一度会えたら言うって決めてました……結婚してるって聞いてグラついたけどやっぱり伝えても良いですか?思いきりフってくれて良いんで!」




「え、聞く前に答え決めちゃうの?」




「え?え?」









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