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狂愛の巣窟 〜crossing of love〜
第2章 【愛しき人たちに囲まれて幸せなのです…】







「はぁんっ……あんっ……ダメ、イっちゃう……亨さん…っ」




「まだダメだよ、十和子、我慢するんだ…っ」




「あっ……あぁっ……あっあっ……イクっ…」




激しくナカを突き上げられ絶頂する間際でおあずけの潮吹きです。
ベッドの上でバック挿入されていた身体は震え上がりぐったりと倒れ痙攣しています。
背中にキスをされ「イったらダメだって言っただろ?」とまだ固いままの肉棒を擦り付けてきます。




最近、特に執拗に長いセックスで快楽を与えられています。
夫の亨さんはこうしてわざと激しく私を抱いて壊しにかかるのです。
ゾクゾクします。
これほど私を手に入れた人でも嫉妬に狂い抱きながら自分を見失いそうになっている。




「十和子、愛してるよ」




「ハァハァ……はい、私もです」




あなたを手放したりはしません。
一生、私の手の内で滾っていてください。




「はい、十和子、飲んで」




ぐったりする私を起こして小さな錠剤を舌の上に乗せられ、水を口移しで飲まされる。
お約束の、ピルです。
“俺以外の子は孕まないで”
改めて亨さんと交わした約束です。
自ら飲ませることで安心材料になっているのかも知れません。




何があっても、どんな時でも、
私はあなたに従う。
失うことは考えられないのですもの。
全てを許して受け入れてくれた亨さんだからこそ、私の全てを捧げる。
ただしそれは、一緒に居る時だけ。




身体が離れてしまえば、奥底に潜む艷やかな愛欲の罠を張り巡らせてしまうのです。
無意識ではありません。
もう、この性を治す術もなく、当たり前のように罠にハマり堕ちてくださる殿方さまがいらっしゃるので。




朝早くにインターホンが鳴ります。




「おはよう、鍵あるのに…」




「おはよう、だって十和子さんにお出迎えして欲しいもん」




「もう、バカね」




玄関を開けたら爽やかな顔をした一颯くんが立っている。
就職して今年から一人暮らしをしています。
出て行くのは嫌だけど、親父の目を気にせずに私を抱けるから…とのことで家を出た。








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