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千年の恋
第33章 妊娠
そんなとき、おじさまが尋ねてきた。

「黎佳はグレープフルーツなら食べられると聞いて」

リビングのテーブルの上で、おじさまは持ってきた箱を開けた。

淡い黄色に輝くグレープフルーツのゼリーが並んでいた。

「おじさま。うれしい。ありがとう。いつも美味しくない味の唾液が出続けている感じなの。グレープフルーツの味がそれを紛らわせてくれるの」
「悪阻はいろいろと不思議なことが起きるんだね」

ソファに座ったおじさまの隣に腰かけ、まだ平らなお腹に手のひらを当てた。

「ええ。でもおなかの赤ちゃんが育っていると思えば辛くはないわ」

「強いな黎佳は」

そう言っておじさまは眩しいものを見るような目で私を見つめた。

「遥人は?」

「勉強部屋で論文を読んでいるわ…ん」

おじさまは急に身を乗り出して私の唇を塞いぎ、舌を差し入れてまさぐり、唾液をすくうようにして啜った。

「僕にとってはいつもの黎佳の味だ。おいしいよ」

そういって額にキスした。

「おじさま、遥人さんが来たらどうするの」

「しっ」

おじさまは唇の前で指を立て、服の上から私の乳房を手のひらで包む。

(だめっ)

おじさまから離れようとしても、背もたれに押し付けられて動けない。

(大丈夫だよ)

顔を近付け合って囁きあううち、甘い空気が私たちを包んでいく。

おじさまは私のニットをめくりあげ、ブラのカップをずり下ろした。

(恥ずかしい。妊娠のせいで黒ずんで…)

(しっ)

こんどは私の唇に指をあてた。

下から押し上げるように乳房を揉み、両脇から寄せる。

手のひらを使って軽く挟むようにし乳首を尖らせ、口に含んだ。

(おじさま、そのくらいにしてお願い)

私は慌ててニットを下ろし、おじさまの手を掴んだ。

「おじさまにお願いがあるの…こんど乳腺マッサージして。母乳の通り道を開通させるために、おっぱいを揉むの」

「もちろん、いいよ。いつでも言いなさい」

おじさまはおでこにキスをすると立ち上がった。

「遥人に声をかけてから帰るよ」

おじさまは遥人の勉強部屋でしばらくおしゃべりした後、部屋を出て行った。


熱くなった乳首はしばらく硬く尖ったままだった。
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