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千年の恋
第36章 さかさ椋鳥
おじさまは私の手を引いて歩きながら、時折振り向いて微笑んだ。

赤い葉が、ひらひら舞い落ちる。

木々に囲まれた石畳の小道を歩きながら、この時間が永遠に続いて欲しいと思った。



その夜、遊び疲れて早く眠ってしまった耀の横で、私と遥人さんは部屋に運ばれる懐石料理を食べた。

私は日本酒を遥人さんのグラスに注いだ。

二杯ほど飲んだところで、遥人さんの目の下が赤く染まった。

「黎佳、このあとスパに行くんだよね」

「ええ。予約は22時よ。2時間ほどで戻るわ」

「日頃の疲れを癒しておいで」

そう言って遥人さんは優しく額に接吻をくれて微笑んだ。

「僕は君が妻で誇らしいよ。美しくて聡明で、優しい」

「そんなことないわ」

ほどなくして遥人さんは耀の寝ている布団に潜り込み、添い寝をしながら寝息を立て始めた。

私は二人を起こさないように忍び足で部屋を出た。

スパの方角とは反対に進み、隣の部屋のドアを控えめにノックした。


ドアを開くとおじさまが私の手を引き込んで抱き留めた。

バスローブからのぞく柔らかい皮膚に頬を摺り寄せた後、早急に接吻した。

舌を絡ませながら服を脱ぎ、ベッドになだれ込む。

浴衣を脱ぎ捨て全裸になった私たちは、全身の肌をすり寄せあって抱き合いながら、さらに深く唇を貪りあった。

おじさまの上から顔をまたいで、秘所をおじさまの鼻先に摺り寄せながら、もったりと重たくうなだれたおじさまの性器に舌を這わせた。

付け根から先端までつつっと舌先でなぞると、薄い皮膚のしわが柔らかく引っぱられながら性器が長さを増した。

おじさまの柔らかくてヌルヌルした舌が花弁をめくる。

おじさまは花蕾を押しつぶすように味わい、あふれ出る蜜の感触を楽しむように舌と粘膜を擦り合わせた。

互いの体液がまじりあって、秘所が溶け出しているような心地。

おじさまに溶かされるのはあまりにも気持ちよくて、私はおじさまを口いっぱいに頬張りながら鼻腔から細い悲鳴を漏らした。
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