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北の軍服を着た天使
第2章 Episode 2
私の行動を見張るかの様に、ピッタリと私の後ろをついて歩く❝謎の男❞は前回見た時よりもどこか垢抜けた感じがしている。
でもそれとは対照的に私の目に写った彼の瞳は以前よりも色を無くしていた。
まるで黒真珠の様に、闇が深そうな瞳だ。そう、感情なんて無いかの様な──。
見るのは2回目になるウーファ株式会社のドア。混乱する私を横目にサッと指紋認証を済ませてから強引に扉を開けた彼は、さっきと変わらない強い力で私の腰を事務所内へと押し込む。
……そこで、やっと目が覚めた。