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第8章 失われた能力

手を繋いで体が安定すると、
夢子はゆっくりと腰を前後に揺らし始める。

ごりごりと深い部分を抉られるようで、
その度に今はフサフサに密生した亜土夢の陰毛が
夢子の勃起したクリトリスをくすぐってきた。
それは夢子に仰け反りそうなほどの快感を与えた。

「んぅ、んっ…あ、亜土夢ぅ…気持ちいぃ…」

「ほんと？　…はぁ、俺も…っ」

腰を上下に動かしたり、
グリグリと回したりして、
色んな角度から快楽をむさぼりあった。

「…ぅ、夢子…ごめんっ！」

そう言ったかと思うと、
亜土夢は夢子の腰を掴んで容赦なく突き上げてきた

自分で動かすよりも速く強く体を揺さぶられ、
それにともなって快楽も激しくに増した。

「んはぁ！　やっ、あ、あ！」

「ごめん…っ、俺、もう…限界…」

言葉通り、亜土夢は
ラストスパートをかけるがごとく
これでもかと夢子の腟内をえぐってくる。

「亜土夢…っ！　あっ、んあぁ…あぁっ」

「はぁ、夢子ぉ…。ん…」

「あ、あっ、んぅ、イク…あっ、イッちゃう」

夢子はガクガクと足を震わせて達した。

それと同時に、亜土夢は夢子の中から
肉棒を引き抜くと、夢子の内ももに
白濁の精液をほとばせたのだった。

「偉いねぇ～、ちゃんと膣外射精を覚えたのね」

夢子は呼吸を整えながら、
吐き出されたばかりの白濁液を指で拭った。

驚きを隠せずにいる亜土夢の目の前で、
精液まみれの指を夢子はペロリと舐めた。

「私、こんな変態だけど…いいかな？」

「あ、いや、こちらこそ、お、お願いします！」

亜土夢はベッドの上で姿勢を正して、
土下座せんばかりの勢いで頭を下げてきた。

「順序が逆だけど…
まあ、いいよね」

亜土夢は夢子の体を抱きしめた。

「ありがとう。嬉しい」

心置きなく愛し合える予感を感じ、
夢子と亜土夢は
心の底からの笑顔を浮かべた。

その瞬間、『ブラボー！！』と
天井から、例の
のっぺらぼうの声を二人は確かに聞いた



完