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I‘m yours forever
第4章 美月は何も知らなかった 前編
「ねえ、久しぶりにご飯食べに行かない?まあ8時過ぎだから、お店は結構限られてくるけどさ。パーっと酒でも飲みながら、どう?ちなみに奢るよ?」
「え!!良いんですか?是非!」
お得な事にはすぐに飛びついてしまう私は、思わず即答でOKしてしまう。
さっきまで警戒していた自分が嘘のようだ。
「良いに決まってるじゃん!早く行こう!お互い、あんまり落ち着いて話せる機会無かったわけだし、長話しようよ。」
そう言いながら、ぐいぐいと腕を引っ張られる。彼女らしいなぁと微笑ましく思っていると、職員室の後方辺りから「美月」と自分を呼び止める黎一さんの声が聞こえて振り返る。
「終わり次第、必ず私に連絡を。迎えに行く。楽しんできなさい。」
そう一言当然のように言うと、彼は再びパソコンへと向き合い、平然と事務作業をこなしていく。
「!は、はい。ありがとうございます。」
ペコっと彼の方角へお辞儀をすると、バッグを慌てて掴み、職員室を出る。
後ろから「美月ちゃん、私の存在忘れてるから。」と茶化すような三原先生の声が聞こえ、振り返ると今度は「すみません。」と赤くなった顔を隠すように頭を下げたのだった。