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I‘m yours forever
第4章 美月は何も知らなかった 前編



「....何か引っ掛かる事でもあるんですか?」


「いや確かね、それぐらいの時期から彼の身体から煙草の匂いがしなくなったなぁって。何かあったのか.......ちょっと何で今の話で頬を染める必要があるわけ?」


「い、いえ、何でもないです...。」


「何でもないって顔してないわよ。あー分かった!その頃から付き合い始めたんでしょ?それで煙草止めてほしいなぁって日比谷教頭に直々にお願いした!ビンゴだわ!!」


「盛り上がってる所悪いんですけど、ハズレです。煙草は黎一さ...日比谷教頭が自主的に止めて下さったんです。付き合い始めたのは、まあ...2年前です。」


「2年前?本当に?怪しいわぁ。しかも彼、ヘビースモーカーだったわよ?そう簡単に止められないんじゃない?」


「断腸の思いで止めたみたいですけど、その...私にキスを拒まられる方が嫌だったって...。」


「キス?!その頃付き合ってないのに何でキス?!」


「あ!違います!えっと、そうじゃなくて彼、確か何度も私を食事に誘いたかったって言ってたので、その、煙草の匂いを気にして止めたのかも!」


「めっちゃ嘘くさいんだけど。本当は付き合ってんじゃないの?」


「う、嘘ではなくて...。」


本当に嘘ではないのだ。
交際期間ほぼゼロで結婚してしまった1年前から彼との肉体関係が始まり、その1年前が3年前に該当する。
黎一さん曰く、私に片想いをしていたという期間だ。

その頃、彼との関係は全く無いわけで間違ってはいない。
間違ってはいないが、それを一から説明してしまうと、今以上の質問の嵐に遭うだろう。

どう上手く誤魔化そうかと考えていた所、やれやれといった顔付きで三原先生が口を開いた。


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