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恍惚の日々
第5章 脱皮
傷め尽くされた乳首ですら快感のポイントとなって、熱く燃える躯に更なる快感を与えたい。


ツーッと下りていく舌先は、脇腹を、括れたウエストを、パンッと張った腰を過ぎ、後を追うように反対側は指先がツツ…と下りる。

今度は、焦らしているのではない。更に更に敏感に反応し、燃える躯の流れに沿っているだけ。

中心は素通りしても感度は落ちるどころか上がる一方である。

桐谷の次のポイントは、足指。
ふと目線を上に向けると、声を殺して喘ぐかなえのやるせなさそうな表情が見えた。枕の脇のシーツをギューッと掴み、押し寄せる悦楽の波の中にかなえはいた。


丹念に、指と舌を使い足先に到達した。
指の一本一本が個々の生き物のようにうごめいている。
その一本一本に集まる神経は、すべてが中心の蜜を溢れさせる。

かなえの腹がビクビクして、ベッドの振動は如実に悦楽の大波が来ていることを物語っている。
顎が上がり、薄く開いた唇が小刻みに震えていて、エクスタシーが近いことは見て取れる。
逝くまでの間隔は徐々に短くなりつつあり、逝きっぱなしのかなえはいったいどうなるのか、桐谷の興味を煽るかなえの躯。


小指を口に含む。

んっ!はっ、ああっ!
んあぁ、はあぁぁ…

ビクッ!ビクッ!
ビクビク!ビクビク…
ビクビク!ビクビク…

痙攣が起きている。

小指と薬指を口に含み、指の股を舌先で刺激してみる。


あ!ああっ!

激しい波がかなえを飲み込んだ。





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