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恍惚の日々
第5章 脱皮
何回目のエクスタシーなのだろう。
かなえの頭はもう真っ白になっていることだろう。まだまだ先は長いというのに。

本能なのか、どこまで貪欲なのか、枕の横でシーツを握り締める手は、まだギブアップはしない。

足の裏に舌を這わせ、徐々に踵から足首のアキレス腱を通り、ふくらはぎ、膝の裏に舌は差し掛かる。

両脚は大きく開き、桐谷の右手はかなえの左の足首を掴み、左手は右足のふくらはぎ辺りを掴みながら舌を這わせていた。

かなえの中心の辺りのシーツは濡れ、中心からは光る蜜が次々に湧き出ている。

そして

膝の裏の窪みに舌が滑り込むと…

「んっはあぁぁ!」

チョロチョロ…
チョロチョロ…

ビクン!ビクン!
ビクビクッ ビクビクッ……


こんなところもポイントなのか?
潮か?失禁か?

桐谷は今までに感じたことのない興奮を覚えた。
かなえの躯は無限だ。感情と行為の織り成す業なのか、幾色にも変化し、それを悦びにするのだ。
これはノーマルな行為で、云うならば前戯の愛撫。それだけで中心を洪水にするほど燃える。
無限としか例えようがない桐谷だった。



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