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第2章 生け贄

悲しみが次第に怒りへと変わった。

穏やかだった夜は、一変する。

綺麗な夜空は…厚くどす黒い雲に覆われ…

星や月を隠していった。

そしてゴロゴロと雷の音が響き渡る。


まるで私の怒りが表に剥き出しになったみたいに。


「どうして……笑ってられるの？…人が一人死ぬのよ…どうして楽しそうに…踊ってられるのよっ！！！」


無神経な村人達に怒りを表した。


その途端、バリバリとゆう音とともに雷がどこかに落ちた



「ヒィ…！！」


「滝っ落ち着くだ…そんな感情では水神様の怒りに触れてしまう！」


「落ち着けですって…松ばあ…ふざけるのもいい加減にして…っ…自分の命がもう直ぐ尽きるのに何故落ちつけってなるのっ！！」



「それは生け贄になると決めたお前の勝手じゃろ…ワシ等にはお前の感情など知らんわ…さぁ…お前達、滝を祠の中に閉じこめるのじゃ…」



「いや……やめてっ……やっぱり私に生け贄は無理だっ……。」