この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
砂漠の月、星の姫~road to East~
第2章 第二夜【国境の月~road to east~】
「リーラの花は私の国の言葉では梨羅(りら)というんだ。ここへ来るまでは、砂漠にも滅多に咲かない幻の花だと聞いていたのだがな」
「私も連れていって下さい」
迷うことなく、タリムは言った。決然としたその様子は、なるほど、砂漠に咲く一輪の凛とした白い花を彷彿とさせる。灼けつくような太陽にも頭(こうべ)を垂れることなく、真っ直ぐに前だけを見つめて咲き続ける気高い花、それがリーラの花だった。リーラの花は百合にも似た儚げな外観とは裏腹に強いのだ。
「私も連れていって下さい」
迷うことなく、タリムは言った。決然としたその様子は、なるほど、砂漠に咲く一輪の凛とした白い花を彷彿とさせる。灼けつくような太陽にも頭(こうべ)を垂れることなく、真っ直ぐに前だけを見つめて咲き続ける気高い花、それがリーラの花だった。リーラの花は百合にも似た儚げな外観とは裏腹に強いのだ。