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砂漠の月、星の姫~road to East~
第2章 第二夜【国境の月~road to east~】
タリムは唇を噛んだ。いずれにしろ、今の彼女には選択の余地はない。もし、この男が心配するような不心得者ならば、たとえ断ったとて、タリムに危害を加えようするだろうし、言葉どおり信頼できる者ならば、心強い一夜の旅の仲間となりうるはずであった。
誘いを断れば、すぐにでも襲いかかってくるやもしれず、この場はとにかく頷いておくしかなさそうである。タリムが不承不承頷くと、男は笑った。