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羊にご用心!?
第5章 ~甘い永遠~

「アルはそれを望んでいるの?」
執事である事、望めばずっと傍にいれる。
しかし、リリムは年頃の娘であり、伯爵家の令嬢の役目とは良い家に嫁ぐことだ。
縁談の全ては父親が決める。
リリムはそれらを全て断った。
本来ならあり得ない親不孝者のする事だった。
リリムの父親は、娘に甘く弱かった…………
だから、リリムが望めばアルは執事を辞めなくても済むかもしれない。
だけど、それはいつまで…………許される事なのだろうか。
「ワタシの望みはひとつお嬢様と悠久の時を過ごす事です」
無造作に毛先を跳ねさせている白銀の髪。
そこから見せる屈託のない笑顔でアルは甘い言葉を囁く。
────悠久の時…………

