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エロまんが的☆讃/官/思/温/
第6章 光源氏
ホストクラブなんて私には遠い世界だと思っていたんだけど、友達がどうしても、っていうから一度だけのつもりで行ったの。そのお店で月に一度開く無料パーティーは新規のお客を招くための催しらしくて、私も友達の紹介状を持参した。普段なら手も届かないトップクラスの人気ホストにおもてなしされる唯一のチャンスだ!なんて友達は言ってたけれど、確かに夢のような時間だった。まるで王子様。そんなの幻だってわかっているのにね。人気ナンバーワンホストはお店の看板である光源氏の名を受け継ぐんですって。ナンバーワン、そうだよね、皆も彼を好きになるのわかる。
何ヶ月かして、不意にまた彼に会いたくなった。一度だけのつもりだったのに私はお店に向かっていた。パーティーじゃない日のお店を見るのは初めてで、入店して案内された席からは、奥で華々しく輝くステージみたいなテーブルが見えた。他の席はムードたっぷりに明かりを落としてあるのにそこだけライトアップされている。心なしかそのテーブルのお客は他の席のお客とは違って、セレブ感が漂っている。パーティーの日にいたホストたちももちろんそこにいた。
「向こうが気になる?やっぱり光源氏目当てかな」
私の前で人懐っこい笑みを浮かべた『渉くん』が教えてくれた。
「ここの店はお得意様ほどいい席に座れるシステムなんだ。光源氏くんの傍にいきたいならたくさん通ってね」
お客を平等に扱わず品定めする風習があるせいか、同業者であるキャバ嬢からの憂さ晴らしみたいな無理なオーダーはないらしい。お客は皆夢を買いに来る。他の客より自分が上に立とうと男たちに金を使う。
店に行ったからって簡単に会わせてもらえない吉原遊廓伝統のスタイルだって。
「……やっぱり。私には遠い世界かなぁ」
「あれれ。興醒めしちゃった?」
渉くんが困った顔をして可愛く笑う。
「ううん。むしろ……こんなふうに離れた場所からちょっと見れたら満足するのって、なんか懐かしい。隣のクラスの何とかくんが廊下から見えたらハッピーだった頃を思い出す」
「昔の恋バナ?聞かせて。聞きたい」
争うのが嫌いな子だっているのよね。

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