パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第25章 Last Lesson

ラウンジに戻ると、ヤナセが立って出迎えてくれた。

「ラストレッスン…お疲れ様でした…。」

「はい…有難うございます。」

少し重い足取りで、ソファーに座る。

「どうでしたか…レッスン終わられて。」

「はい…何か…夢見てたみたいな感じです。」

「夢ですか…。でも、琴海様は確実に、成長されましたよ。」

「はい…セイジと…皆さんのお陰です…。ヤナセさんにもたくさんサポートして貰って…。」

「無事に卒業して頂けるのが、私たちには何よりの褒美ですので。」

その為に…あそこまで、してくれたんだ…。

「はい…感謝します。」

私は深々と、頭を下げた。

「…琴海様…次はいよいよ、卒業レッスンですね…。」

『卒業レッスン』

顔を上げてヤナセを見ると、今まで見た事ない様な、美しく慈悲深い表情だった。

「レッスンのお日にち…一週間後とか、いかがですか？」

「一週間後…。」

「早めますか？」

「あっ！いえ、大丈夫です。」

「畏まりました…では、一週間後に卒業レッスンを実施させて頂きます。」

カタカタとヤナセは、軽やかなキータッチで入力をしていく。

「あの…講師は…どなたが…。」

「講師は、当日のレッスン時に分かります。」

「レッスン時！」

要は…ぶっつけみたいなものだ…。

「琴海様、体調にお気を付けて、ベストな状態でお迎え下さい。」

「はい…分かりました…。」

呆然としかけてる私に、ヤナセはいつもの美しい笑顔で告げた。

「では…卒業レッスンで、お待ち申し上げます…。」