この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
天海家の禁断感染
第1章 兄~初恋~
「思うに決まってるでしょ?誠より遥かに長い年数、我慢してたのよ?」
脈拍が太鼓のように聞こえる
見つめられたまま声も出せない
石鹸の香りがふわりふわりと近づいて来る
サラサラの髪に手が届きそうだ
「する?」
したいって言いたいのに鼓動が邪魔して声が出ない
その意志を伝えるには首を縦に振るしかなかった
「…好きよ、本当は私から言わないといけなかったのよね」
暖かく柔らかい姉の唇がゆっくりと俺に触れた
例えようのない幸せな時間が交わり
禁忌の恋は走り出してしまった