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悪魔みたいな幼馴染
第9章 09
ドライヤーを片付けて戻ってくると、千紗は眠たそうにソファで膝を抱えていた。
「ちぃ、ベッド行く?」
「………うん」
もう半分寝てる。
ヨタヨタ歩きながら寝室に向かう千紗の後をついて行ったけど、ドアを開ける手前で振り返ってきた。
「なんで着いてくるの」
「一緒に寝たら駄目?」
「駄目」
「触んないから」
「駄目」
「………はい」
だよな。
大人しくソファで寝ます。
昨日まで眠りが浅かったのに、その日はぐっすり寝れた。
何故か千紗の部屋で寝る時は夢を見ないほど深い眠りにつける。
今ならその理由が分かる。
千紗と同じ空間にいるだけで落ち着くからだ。
なんで今までこの感情に気づかなかったのか。
今になって気付くなんて馬鹿だ───…