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悪魔みたいな幼馴染
第2章 02
「ここのアパートだから。送ってくれてありがとう」
歩きながら話をしていると、あっという間にアパートに着いた。
「あ、千紗ちゃんよかったらLINE教えてくれない?」
「うん」
スマホを手に取ってQRコードをかざすと、健吾くんの連絡先が登録された。
「ありがとう。じゃあ明日にでも連絡するね」
「分かった。送ってくれて本当にありがとう」
健吾くんが歩いてきた道を戻ろうとした時──…、
「ちぃ」
バイバイと手を振ろうとしたのに、その手を後ろから誰かに掴まれて引っ張られた。
“ちぃ”と呼ぶ人は一人しかいないし、声で誰だかわかるけど。