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悪魔みたいな幼馴染
第9章 09
「じゃあまたな千紗。決まったら連絡しろよ」
「うん、ありがとう」
千紗は紙を何枚か受け取って、自分の部屋に歩き出す。
千晶くんは俺にも「じゃあな」と言って来た道を戻って行った。
でもその目は千紗に向けるような優しい兄貴の目ではなく、俺を軽蔑するような鋭いものだった。
絶対大学で俺がどういう事をしてるか話したな…。
俺は子供の頃から千晶くんが羨ましかった。
7歳という年の差は大きかった。
幼稚園の頃は千紗を軽々しく抱っこしていたし、小学生の時には勉強を教えていた。
千紗も千晶くんに懐いていたし、いつも仲良さそうで羨ましかった。
俺が千紗の事をちぃと呼ぶようになったのも何か俺だけの特別が欲しかったから。