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碧い雨の夜に…
第5章 【不変的に……】





「マジで帰れよ、もう二度と来んな、話しかけんなマジ迷惑」




口数だけは減らなくて、けど、震えてて。
相変わらず強がってんなって思ってさ。
そしたら自然と「ごめん」って言ってた。




どうしても付き合ってる?と噂が立っちゃうから嫌になったこと、
距離感に気をつけようとしたらこうなっちゃったこと、
アキラも友達と居れば私に構うこともなくなるだろうと思ったこと、全部口に出してた。




「ちげーよ、いきなり無視してきた、それに露骨に目逸らすし」




何を言っても言い訳としか受け取らないだろう。
ベッドに座るアキラの前に腰掛けて顔ごとこっちに向かせた。




「だからごめんってば……反省してる」




怒りながら半泣きしてるアキラを見て後悔はしたよ。
私だってどうすれば良いのかわかんなかったの。
年頃を迎えると当たり前だったことが違う目で見られて噂されて否定してもちゃんと伝わってなくて、その繰り返しに疲れちゃったってのもある。




「俺と居ても迷惑なんだろ」




顔ごと向けても目だけ逸らすから無理やり目線合わせにいった。




「迷惑じゃないよ、本当は楽しいし」




「え、マジ?ガチで言ってる?」




「そりゃ、一番話は……合うかもね」




「勝手に無視してくんなよ、マジでヘコんだんだぞ」




「ごめん………なさい」




「で、コレなに?ずっと顔持たれてんだけど?仲直りのキスする感じ?」




そう言われてパッと離した。




「そっちがシャットアウトしようとするからでしょ」




「やっぱ俺のこと放っておけなかったんだろ?学校来なくて焦った?俺が居なかったら寂しかった?」




「そんなんじゃないけど、一応心配はした……絶対食べてないだろうなって様子見に来たら案の定だし、アキラこそ私居なかったら何も出来ないんじゃない?」




「野垂れ死んでも良いよ、理世が居ない世界なら俺生きていけないし」




真顔でドン引きするようなこと言っちゃうんだ。
リアクションにも困るし。
笑えば良いとこ?
いや、おちゃらけるところじゃない。
真剣に言われてる。
一緒に居るのが当たり前で、唯一無二の存在なんだって改めて気が付いた時だったな。








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