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碧い雨の夜に…
第6章 【運命的に……】





「違っ……そういうことを言ってるんじゃなくて!あぁ、もう、カッコ悪……どんな理世ちゃんも僕のモノです、わかってる、けど理世ちゃんの可愛いところとか格好良い姿とか見て惚れる人間はいくらでも居るんだよ、それがイヤなの」



ヨシヨシ、と頭を撫でる。
毎回これの繰り返し。
本当、どうしようもないな、
うちの大きなワンちゃんは。
私からキスをしてわからせてあげなきゃ。
こんな顔見せるのもナオだけなのに。
こんな本気のキスも。



トロンとさせて下唇を甘噛みしながら離れた。
再びヨシヨシして
「私に見合う格好良い男になってきて」
この言葉が一番効くことも知っている。
イコール、働いて来いという戒め。
「うん!」と機嫌を直して背中を向けてくれる。




ナオを見送った後、シャワーを浴びて出る準備をする。
メイクをして、毛先だけ巻いて。
今の私の髪色はグレーアッシュの上から青を入れてもらっている。




韓国行きは来月の頭だ。
あと20日ほど。
その間にスクール生徒は代役の講師に引き継ぎしてシユンさんのアジアツアーに同行だ。
リスペクトしているアーティストなだけに過去一気合いが入っているのも事実。
追加公演が決定すれば3ヶ月ほど同行する事になる。




「僕も行きたい」って帰って来るなり抱っこされてキスしてくる。
最近はメンズメイクが多いから慣れなくてドキドキする。
どっちでもいけるって凄いよね。
女のコの時は綺麗過ぎてドキドキだけど、こうして男のコの時は妙に色気が漂っててドキドキ。



「寂しい思いさせちゃうけどごめんね」



同棲始めてすぐにコレじゃ愛想尽かされちゃうかな



「僕、どうしたら良い?」



見上げる彼はまるで大きなワンコだ
流れる前髪に触れて額にキスをする
「待ってて欲しい」
今はそれしか言えない




「ちゃんと帰って来て……誰のものにもならないで、理世ちゃん……」




「ならないよ、ナオしか要らない」



ジャケットを脱がせてキス………
首筋に唇を這わせながらTシャツの裾に手を忍ばせていく
引き締まった筋肉に触れ、万歳させて脱がせた
ソファーの上で倒していく







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