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碧い雨の夜に…
第6章 【運命的に……】





「言っておくけれど、この格好でもキスはするからね?シたい時にするから」




「お…………おん」




その眼力で真っ直ぐ見つめられたら動けなくなる
ストレート過ぎるセリフもナオだからこんな胸を焦がすんだ
腰から引き寄せられて目の前にナオの顔……




「理世ちゃん綺麗」ってナオの方が100倍綺麗なのに
こんな風にキスされたら、人目気にせずビアンカップルになれそう




久しぶりのデート、家から一歩出ればもうナオの独占欲に捕まってる
街の鏡に映る自分たちを見ると、どこから見ても女の子同士だ
ストレートな髪が胸あたりまで伸びてるナオと同じ長さになるように私は少し巻いてみた




何気にお揃いコーデ
黒の白襟ポロシャツ × パステルピンクのショートパンツな私と、
黒のTシャツ × パステルピンクのカーゴパンツのナオ
靴下もピンクで揃えちゃった
バッチリメイクにキャップ帽、ナオだけ色付きメガネ





腕を組んで歩いてるだけで振り返られてるなんて知らなかった
あまり目立たない格好にしたつもりだけど、もしかして逆に目立ってる?
駅のホームでも電車内でも視線が痛いなぁ……
やっぱりナオかな?
サングラスしてても美貌は一目瞭然




本人は気にする事もなく、視線だけで私を愛でる
カップルかな?って声が聞こえてきた
それに触発されたのかどうかは定かじゃないけど、私の髪にキスして耳元で「デート嬉し」って口元緩ませてくる
整い過ぎた顔に至近距離で言われて未だに真っ赤になるの
私の反応を見て楽しんでいるのもわかってる
身長差も理想そのもの




行動ひとつひとつに幸せがついてくる
2人の世界を堪能出来てる
何もかもスマートで私しか眼中にない感じがひしひしと伝わってくるの
腰に手を回されて歩く
常に至近距離
会話も顔を覗き込んでくるから角度によってはキスしてるって思われるかも




ヤバい………私が振り回されてる
「近い」って言っても更に近付いてくるしずっと良い匂いするし、悪戯そうに笑う八重歯にキュンキュンしてる
イチャイチャしたい彼氏と少し冷めてる彼女が丁度良いのに、翻弄されてばかりだ







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