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Biastophilia💋
第1章 Biastophilia
それは私の逮捕歴に触れない事。
私の逮捕歴は、検索しても出てこないの。
多分、服役期間が3年と短かったから。
それを抜きにしても、納税者の日常は忙しなくて、他人事に気にかけている余裕が無いでしょ?
だから皆、すっかり忘れてるの。
私を採用したプロダクションの社長以外は
みんな、ね。
彼だけは全て覚えていた。
私は彼の愛人をしていたから、心身共に深い付き合いをしていたの。
私が企画単体女優として、華々しく売れるようになってから、社長室に呼び出されたの。
愛人にならないか?って事だった。
もし拒否すれば私は多分無職ね。
そう他人事のように想像しながら、私は「是非、お願い致します」と愛想の良い笑みを浮かべて引き受けたの。
連絡先を交換して、基本彼のスケジュールに合わせて逢瀬を重ねていた。
無駄な口答えをすれば、煙草の火を押し付けられたり、彼の部下達に輪姦される等、何らかの仕置きを受けるものだとばかり思っていた。
だから、最初は彼の顔色ばかり伺っていたのだけど、彼自身に私を調教する意思が無いと分かれば、徐々に素を曝け出していった。
彼は私を一切、怒らなかった。
ただ、女の身体を熟知したようなセックスを行い、平凡な女なら病みつきになりそうな快感を私に与えるだけ。
“お前は俺の愛人だが、同時に商品だ。
商売道具に傷が付いたら、大ごとだろう?
だから丁重に抱いてやる。何処までもな。”
優しい理由を尋ねた際、彼はベッドの上で私に囁きかけるようにそう言ったの。
怖いぐらいに優しい人だった。
私が強請れば大抵欲しい物は買ってくれた。